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日間賀島まりんぶるー ママが書いた しあわせつかい詩集

35年前、ペンネーム「しあわせつかい」として詩を作っていた頃の、手作りの詩集が出てきたので、ご案内いたします。

自分でも詩集を手作りで作っていたことを、すっかり忘れていましたが、懐かしいです。では、まず1ページ目から。

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はじめに♥

貴方の好きな季節はいつですか?春・夏・秋・冬・・・恋を季節に例えれば、春はときめく恋 夏は激しい愛 秋が別れなら 冬はひとりぼっち

できるならいつも春のような気持ちでいたいと思います。今回は、しあわせつかいお得意の春をイメージして、詩集を作りました。春の日だまりの中、少しでもしあわせな気分になっていただけば幸いです。

さあ、ステキな魔法をかけられたいと思っているあなた。 ページをそっとめくってください。

魔女宣言

人は地上に降りるとき
神様からカードを渡される
カードの言葉はさまざまで
頭のいい人はそれなりに
美しい人はそのように

私の手もとにも一枚
白い紙にピンクのふちどり
「しあわせつかい」と書いてある

他には何一つとりえもないから
笑顔とおひとよしと
やさしい言葉を呪文にして
しあわせつかいになりましょう

ピンクの粉をふりまいて
あなたの街にも参上します

夜はやさしく

夜はやさしくやってくる
黄色のチェックのカーテンと
ちょっぴりまぶしい けいこう燈
聞こえるものは
遠い車の音と風の音だけ
私は頬杖をつきながら
明日のことを考える

夜はやさしくやってくる
何度も読んだ本 カレンダー
雑に置いてある化粧品
すべてひっくるめた
私だけの空間

心が逆戻りしたり 空をとんだり
自由に遊びまわっている
こんな空気につつまれて
私もやさしい気分になっていく

にんじんのまほう

眠っている私のところに ぬいぐるみのうさぎが
にんじんを持ってやってきた。
「これこれ、おきなさい」
眠い目をこすって、さしだされたにんじんかじれば
私はすっかり子供に戻ってしまった。

ヨチヨチヨチと歩き出すと、世界がまるで
変わっていることに気づいた。
すべてがキラキラ輝いて見えるのだ。
お人形、ビー玉、ブランコ、空、おひさま、
みいんなみんなが、とってもすてきで
私のもとへ 夢を運んでくれるのが、わかるのだ。
「ああ、そうだ。そうだった。」
子供の頃、毎日こんなふうに
キラキラかがやいていたんだっけ。

かじりかけのにんじん、空にほうり投げると
甘ずっぱい香りが広がって
大人の私が、目をさました。

もう春です

耳をすまして もっとすまして
目をとじれば
春の音が聞こえてくるのに
何してたんだろう
リリリンリンと春の音
そっとそっと 近づいてくる
うつむいていた顔を上げ
笑って春をむかえてあげよう

心を白くして まっ白にして
目をとじれば
愛の香りが 漂ってくるのに
何してたんだろう
フワフワフワとやさしい香り
そっと そっと目をあければ
ステキな人がそこに・・・
「待ちくたびれたよ」と言いながら
私をやさしく抱きしめる

春だから

風も春になったのだから そろそろ私の中でも
本当に「さよなら」を言おう
もう白い車を見ても振り向かなくなったし
似た人を見つけても、ドキッとしなくなった
私からピリオド打ったくせに
むかえにきてくれること、どこかで期待していた
バカだね
やり直せないこと、私が一番わかっているくせに

すべて枯れてしまう冬という季節を
からっぽですごしたから
春になったら生まれ変わろう
やわらかい日射しにくるまって
自分もやわらかくなろう
そうすれば、目の前のあたたかい手に
素直につかまることができるかもしれない

自分を大事にするために
次のページをめくってみよう
ちょっと勇気がいるけれど
そこには、ステキな物語が書かれているかもしれない

一人 日だまりにとけて

あたたかい日射しにくるまって
少しだけ優しくなれそうな午後
毎年 恒例となってしまった
お部屋のもようがえを始めるの

重いカーテンは レースのカーテンに
テーブルクロスは 春色に
ストーブをしまって
お花屋さんに出かけるの
両腕にかかえきれないほどの
花束をかかえて ゴーホーム

部屋じゅうにお花を飾れば
なんとなくステキな予感
何かが変わるかもしれない
何かが起こるかもしれない

あなたとのことをぼんやり考えながら
一人、ミルクティーを飲む
春の日射しにとろけそうな午後

秘密の恋は進行形

たった一人の存在が
こんなにも
私を包んでしまう

離れている時も
あなたはそばにいて
それだけで
やさしい気持ちになっていく

コーヒーを飲むときは
ミルクから先に入れる
誰かさんのくせが
いつのまにか うつったようで

想う気持ちは かくしきれない
秘密のはずの恋も
そろそろ終止符
あなたとのことを
認めてもらいたい

見知らぬ土地で♥

地図を片手に ドライブデート
行く先は 見知らぬ土地
方角は北西
運転手一名 案内人一名
頼りになるのは この地図だけ

勘のいい二人の旅
思ったとおり 道に迷って大騒ぎ
右だ左だ まっすぐだ
いつのまにか 宝探し気分
そう あなたとならこんなふうに
生きていけるかもしれないね 

まだ見ぬ将来を
愛という 地図を片手に・・

海育ちの人

あなたには風景がある
肩にチョコンともたれれば
潮の香り
海の波が広がって
岩にくだける水しぶき
コロコロコロと 水玉はころがり
キラキラキラと 太陽が沈む

あなたには風景がある
たくましい腕は まっくろで
海の男を思わせる
波の音が聞こえ
海鳥が飛んでいく
ザバーン ザバーンと 波はうち
ボーッ ボーッと 汽笛がなる

海育ちのあなたには
風景がある

決心

あなたの肩にもたれながら
海の音を聞いている
まぼろしのように
いろんな人があらわれては消え
波の音に とけていく

初恋も片想いも
少しだけの恋人も
目を閉じれば
こんなふうに包んでくれる

そして今
何よりも確かなのは
あなたの肩のぬくもり
無言のやさしさと男らしさ・・

私 ついていきます

あなたのもとへ

遠いあなたには 手紙だけではものたりなくて
声を聞きたくなる・・・
そう言ったら 電話を毎日かけてくれる
毎日電話をかけてくれても
夜になると 淋しくなる・・・
そう言ったら メッセージ入りのテープ
送ってくれる
いつも声が聞けても
あなたに会いたくなる・・・
そう言って泣けば
「こら わがまま娘」
と怒ったあと こう言った
「しかたがない 俺の嫁さんになるか?」

私はこくんとうなづいて
やっと帰っていける そんな気がした

一人旅

一人旅

あなたの住む町まで
こっそり一人旅
電車にゆられて
あなたに少しずつ近づく
ドキドキする心 包むように
風がすりぬける

駅に降りれば 潮のかおり
私を優しく迎えてくれる
町行く人もおだやかで
あなたの優しさも
ここで生まれたのですね

あなたの家の前で
3秒 立ち止まる
「私をうけいれてくれますか」
風がうなづいたような気がしたので
今日は 帰ります

ここまで来て よかった ♥

おわりに♥

「初心忘るべからず」という言葉があるけれど、始めの頃の気持ちというのを大切にしたいと思います。たとえば子供の頃、なんでも楽しく感じたとか、恋の始まりがいつも、ドキドキしていたとか・・

そんな気持ちをいつまでも持ち続けていたいと思うのです。この詩集を読んで、少しでも 優しい気持ちを取り戻してもらえれば、幸いです。

いろいろな季節があるように、人生だって、いろいろな事があるけれど、春を感じとれる人でありたい。

あなたも、このページをとじたら、ゴロリと寝ころがって、雲でも眺めてごらんなさい。ほら、春の風を感じませんか?

詩集を読み終わって

これで、しあわせつかいの詩集「春を感じる午後」の全文、終わりです。今読んでみると、恥ずかしいような文章も、たくさんありますが、若い頃の感性には、もう戻れないと思うと、寂しくもあります。

カフェまりんぶるーのお座敷カフェの方には、この詩集「春を感じる午後」が置いてあります。ちなみに主人のすずきちひろ作の詩集「独りぽっちのコーヒーショップで」と「人生のアルバムより」の2冊も置いてあります。よろしければ、こちらに見えたら、読んでください。

詩の同人誌で知り合って、主人と結婚しました。そしてあれから34年。人生は、何が起きるかわかりませんね。

また、たーこブログでお会いしましょう。

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